遺言

公正証書遺言とは
 公正証書遺言は、遺言者が公証人に対して遺言の趣旨を述べ、これを公証人に公正証書として文書化してもらう遺言です(民法第969条)。
 公正証書遺言では、遺言問題の専門家である公証人の助言に基づいて遺言内容が決められ、しかも公証人が文面を作成しますので、無効の主張が出にくく、家庭裁判所での検認という手続きも不要で、遺言者が亡くなると、すぐに執行に取りかかることができます。原本を公証役場が保管しているので、正本、謄本を紛失しても、再交付してもらうことができ、改竄される心配もありません。
 特に
(1) 一部の相続人に事業や農業を承継させたいような場合
(2) 世話になった子や心身に障害をかかえている子に多く遺産を遺したい場合
(3) 内縁の妻又は夫に財産を遺したい場合
(4) 子の嫁等、相続人ではない世話になった人に財産を遺したい場合
(5) 相続人同士が不仲である場合(再婚し前妻と後添えの双方に子がある場合など)
(6) 夫婦に子がなく、配偶者に確実に財産を相続させたいとき
(7) 再婚しているか前の婚姻により生まれた子がいる場合
(8) 推定相続人の中に、所在不明の者、外国居住者などがいる場合
  (遺産分割協議をするのに事実上の障害がある場合)
(9) 相続人がない場合
(10)社会貢献として寄付したい場合
などの場合は、公正証書遺言を作られることをお勧めします。

遺言書を作るにあたって決めておくべき主な事柄
⒈ どのような財産があるか。
⒉ 誰にどの財産をどれだけ譲るか。
⒊ 墓の管理は誰に任すか。
⒋ 遺言執行者を誰にするか。
⒌ 公証役場で作成するか、公証人に出張を依頼するか。
⒍ 証人をご自分で用意するか、公証役場に依頼するか。

作成の手続き
⒈ 電話予約
 まず、公証役場に電話をかけてご予約ください。
 ご本人が来訪されるのが一番ですが、説明できる方であれば代理の方でもかまいません。
 (ご本人が病気等で来訪できない場合は、公証人が出張しますのでご相談ください。)
  
⒉ 必要書類の準備
 証書の作成には書類が必要になります。電話で説明しますので、面接日までに必要な書類をご  準備ください。
 遺言の場合は証人2名が必要ですが、公証役場で紹介することもできますので、ご相談くださ  い。

⒊ 公証人と面接、必要書類の提出
 遺言者本人あるいはその代理人が公証役場へ来訪いただき、用意した書類を提出して公証人と  面接します。
   
⒋ 原稿作成・修正・確認
 後日、お話の内容を公証人が書面に書いて、FAXやメールなどでお渡ししますので、その内容  がご依頼いただいた通りであるか、訂正するところはないかどうかをご確認します。

⒌ 最終稿の確定(手数料の確定と作成日の決定)
 最終稿が確定したら手数料が確定しますので、正確な金額をお伝えします。また、完成希望の  日を予約してください。

⒍ 公正証書の完成と手数料のお支払い
 公証役場に遺言者本人、証人2名が集まり、作成作業(署名・押印)を行います。本人確認資  料として印鑑登録証明書を提出した遺言者は実印をお持ちください。証人の方は、認印(シャチ  ハタ以外)をお持ちください。
   

遺言者にご準備いただく書類
 1. 遺言者の印鑑登録証明書又は運転免許証、マイナンバーカード等の身分証明書
 2. 遺言者の戸籍謄本
 3. 遺贈を受ける方の住民票、又は運転免許証、マイナンバーカード等
 4. 遺言者の財産(遺産)の資料
  A. 不動産について
   I. 不動産の固定資産課税通知書又は固定資産税評価証明書
    a. 固定資産課税通知書は、毎年4月ころ市区町村から送られてきます。
    b. 固定資産税評価証明書は、区役所で交付されます。
  B. 株式等の有価証券、ゴルフ会員権、預貯金、現金等について
   I. 株式等の有価証券、ゴルフ会員権、預貯金、現金等の種別とだいたいの金額のメモ
    なお、だいたいの金額を口頭でお伝えいただいても結構です。
   II. 預貯金、株式について、個別に公正証書に記載することをご希望の方。
    a. 預貯金については、金融機関名・支店名・口座番号(記号番号)
    b. 株式については、預託先の証券会社名・支店名
 ※準備できない書類がある場合は、公証人にご相談ください。